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 町民の皆様、こんにちは。今回より地球温暖化対策を中心にして、環境に関わる情報を、お知らせしていきます。
 近年、メディアを通じ、地球温暖化等の環境の危機が盛んに喧伝されています。私達は、毎日のように地球温暖化に伴う様々なニュースを目にしています。しかし、目に見える公害と違って、温暖化による影響というのは、今のところ「今年の夏は、暑いなぁ」くらいのもので、その影響を実感しにくく、多くの人がどこかで他人事のように感じているのではないかと思います。
 一つ温暖化による怖い話をします。先日、国立環境研究所のチームが、このままのペースで温暖化が進むと、百年後には日本海は魚の棲めない死の海になるという分析をしました。海洋では酸素を含み重たい表層の水が、時間をかけて沈み込み、海底の低層水と入れ替わる環境が行なわれています。しかし、日本海の海水温は過去百年に1.3~1.7度上昇し、これにより酸素を含んだ表層水が充分沈まず、低層水の酸素温度が五十年代から二割低下しています。このままでは低層水中のバクテリアや動物が死に、有機物が分解されないまま堆積し、やがて、死骸から硫化水素が発生し「死の海」となります。当然海底だけではなく、食物連鎖によって、日本海全体の生態系へ壊滅的な打撃が予想されます。更に海中の食物が吸収している二酸化炭素の量が急減すると温暖化が加速するといわれています。

 これは一つの例に過ぎません。これまでは余り目立たなかった温暖化による影響が、徐々に現れてきてある地点から坂道を転がり落ちる様にどうにもならなくなってしまうのが温暖化問題の怖さです。
 考えてみれば、温暖化とはメタボに似ています。少しづつ二酸化炭素やメタン等の温室効果ガスが体に蓄積していきます。しばらくの間は、何も変化がありません。大丈夫だと思って、野放図な経済活動を続けます。やがて、徐々に体に影響が見え始め、医者からも警告を受けます。「もっと体に気をつけて食生活の改善や運動をしてください。」こういわれているのが、現在です。このまま自分は大丈夫だと思って、今までの生活を続けて、やがて成人病になるか、生活改善をして踏み留まるか、今が分かれ目のときです。
 昨年の気候変動枠組条約第15回締約国会議COP15では二千五十年までの世界平均気温の上昇を2度に抑える。そのために、先進国では80%の温室効果ガス削減という途方もない目標が定められました。これまでの生活様式をがらりと変えていかないと対応できないことです。
 次回からもっと具体的な温暖化対策の内容について紹介していきます。では、また。(2010/10/08)